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植民地支配者の名で命名された美術センター 市民意見で名称を変える

image : Kunstinstituut Melly ウェブサイト

現代美術センター「Witte de With Center for Contemporary Art」は「Kunstinstituut Melly」に名称を変えると発表しました。元の名称はインド、インドネシア、南米への植民地探検を指揮した17世紀のオランダの海軍士官の名前Witte Corneliszoon de Withに由来し、このことに対して反発を受けてきました。2017年には、脱植民地化のアートプロジェクト、Wendelien van Oldenborghの「シネマ・オランダ」を上演しながら、植民地支配者の名前を保持していたことで非難され、Witte de Withは、その年の9月に名前を変更することを発表していました。

新しい名前は、2018年に始まった長いプロセスを経て選ばれ、その間、フォーラムやオンライン調査を通じて280人以上の参加者の意見を収集しました。外部の公開諮問委員会は提案リストからいくつかの名前を選出、公開審査では、70人以上の参加者が関わり3度のセッションを経ち、決定しました。

“Kunstinstituut”はオランダ語で “art institute” を意味し、 “Melly” はカナダのアーティスト Ken Lumの作品 “Melly Shum Hates Her Job” (1990)からきています。Ken Lumの作品は建物のファサードに恒久設営されています。また、1Fのギャラリースペースの名前でもあります。Mellyが労働階級のアンチヒーローの女性であることが評価されたようです。

fkawdw.nlより(Call us Kunstinstituut Melly – News – About – FKA Witte de With
artforum.comより(Former Witte de With Announces Name Change to Kunstinstituut Melly

シミズ

多くのプロセスと人を巻き込んで名前を選出し、植民地支配の過去と向き合ったところが興味深い点です。

コウ

自分の出身の国・台湾は長い間植民された歴史があり、このような行動を見たら、少し嬉しいと思います。